16.04.2013
2013年4月15日に、ワールド・リーグ代表者のナザラリエフ博士とトゥヴァ共和国首相ショルバン・カラ・オール氏が面会した。その結果、ワールド・リーグが実施している「脱麻薬の理性」プロジェクトがトゥヴァ共和国で実施されることが決定された。
首相の命令により、同プロジェクトの最終版は今年度の5月1日までに政府の審査に提出される見込みである。トゥヴァ政府副議長のアナトーリ・ダンバ・フーラク氏が同プロジェクトの実施担当者に決定された。そして、同プロジェクトの実施にトゥヴァ共和国保健省、文部科学省、情報通信省も係る予定である。
昨年12月にワールド・リーグとトゥヴァ共和国政府の間で薬物・アルコール依存症の予防・防止に関する協力覚書が調印された。ナザラリエフ博士は、4月15日の事務訪問時にトゥヴァ国民に合わせたプログラムをトゥヴァ共和国首相に紹介した。プログラム名は「トゥヴァ国民をアルコール依存症から救助しましょう。皆で生存・癒し・復活へ」である。
トゥヴァ共和国は、ロシア連邦を構成する共和国の一つである。国民30万人しかいない小さな国である。国民の1%(約3000人)がアルコール依存者であり、トゥヴァ共和国のような小さな国にとってはとても大きい数字である。さらに、アルコール依存者の大半が若い女性であることが、トゥヴァ共和国にとって痛ましい現実である。そのため、「アルコール依存症の予防・防止対策をトゥヴァ共和国の社会政策の優先順位に置くべきだ」とショルバン・カラ・オール首相が主張している。
ワールド・リーグのプロジェクトは、上述の病気の予防・リハビリ政策を含有しており、患者に医療的・精神的・社会的支援を提供する予定である。
現在、トゥヴァ共和国の薬物依存症治療クリニックの治療法が古くなり、革新を必要としている。ナザラリエフ博士は、同クリニックを訪問し、クリニックの内科医、精神科医等と面談した。面談の結果、30名の医師のうち4名がナザラリエフ博士のメディカルセンターで資格向上のためのトレーニングを受けることが決定された。
訪問時に、トゥヴァ共和国の医療分野で活躍している女性医師の割合が男性医師の割合を圧倒的に勝ることが判明された。しかし、ナザラリエフ博士は、薬物・アルコール依存者の治療は女性医師にとってはとても難しい仕事であることを主張した。そのため、トゥヴァ共和国首相が同課題を担当部門に解決するよう支持した。上述の活動と同時に、政府はアルコール依存者が労働リハビリを通じて社会復活ができるよう労働コミュニティの形成を結合した。同コミュニティは、今年から活動をはじめ、2015年までに200名の患者のリハビリを行う見込みである。同コミュニティへの参加により患者一人ひとりが専門的知識を身につけ、リハビリ後に就職・社会復活ができることが期待される。
また、ワールド・リーグは科学者と共に、トゥヴァ共和国におけるアルコール依存症の上昇率の原因や特徴を研究する予定である。同研究の結果は、上述のプロジェクトの向上・改善に使用される見込みである。また、ワールド・リーグは「トゥヴァ共和国は薬物使用に反対!」という活動を実施する予定である。同活動は、若者を対象者とし、健全なライフスタイルのプロモーションを目的としている。同活動はトゥヴァ共和国の主なテレビ局で放送される予定である。
政府、NGO、トゥヴァ共和国議会や宗教関係の方々が参加した総会では、国民の間に健全なライフスタイルの思考を普及させるために「父親協議会」と宗教団体の役割の強化が必要であることがわかった。
以前、ナザラリエフ博士は、ワールド・リーグの名誉会員であるダライ・ラマ14世のトゥヴァ共和国国民へのメッセージをショルバン・カラ・オール氏首相に手渡しした。ワールド・リーグの名誉会員として、ダライ・ラマ14世は、同プロジェクトを応援し、国民の将来や次の世代を大切に考えるよう呼びかけた。同メッセージは全国の教育・公共機関、商業施設等、全国民に伝える予定である。